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読了:横浜駅SF, 柞刈湯葉 [読書日記]

* 横浜駅SF, 柞刈湯葉, KADOKAWA, 9784040721576

角川のWeb小説コンテスト「カクヨム」から出たというSF小説。
旬のものは早めに読まなくてはとおもいつつ1年前くらいから積読になっていてようやく読了。もちろん柞刈作品は初読。

元ネタは良く知っている。個人的にも1978年くらいから10年ばかりは毎日、その後も数年のブランクを挟みながら横浜駅とはずっと付き合ってきている。東西自由通路が初めてできたときから(そう、昔の横浜駅は西口から東口に抜けるのに入場券が必要だったのだ!)、常にどこかしらの改良工事が続いている横浜駅。ただそれだけのネタをよくここまで広げたなぁというのが、まずもって偽らざる感想。

帯紙のコピーにもあるように、思わず一気読みしてしまうようなジェットコースター的なストーリー展開。端々に出現する突込みネタも楽しいし、それなりにちゃんと考えられている各種設定の裏に思いを巡らせたりするのも面白い。多少ご都合主義的な部分も目に付くものの、文体も比較的読みやすくてサクサクと読み進められる。

もっとも、ここまで広げた大ぶろしきをどう閉じるのかという部分に限って言えば、ああぁ~と思った、というところ。まぁそれですべてメデタシメデタシにはなっていないところは考えていますねといちおう納得した感じではありますが。どうやら続編がでているらしいのですが、それはもういいかなぁ、と。

横浜駅SF (カドカワBOOKS)


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