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読了:シュレーディンガーの少女 (Girls in Dystopia), 松崎有理 [読書日記]

* シュレーディンガーの少女 (Girls in Dystopia), 松崎有理, 東京創元社, 9784488745028

SF短編集。松崎作品は初読。
帯紙には、本書のコンセプトは「ディストピア×ガール」です、などとある。『侍女の物語』みたいな作風かと思って読み始めたらちょっと違う。

冒頭「六十五歳デス」。設定自体は「PLAN75」みたいなものか。しかしストーリーはアクション映画である。引き続き、コミカルな皮をかぶったエゲつないスプラッタ描写の娯楽番組ネタやら、思いきりファンタジー小説(いまだと異世界ものとかいうのか)であったり、分岐する宇宙ネタ&ホラー映画なパンデミックものであったり。結局あまりディストピアという感じがしないまま読了。うーむ、なんだったんだろう。

個人的には、中盤に挿入されているショートショートっぽい秋刀魚のお話(2021)がお気に入りであります。いやいやこの作品、いまどき、というより2023年の春に読むと、おそらく今年最大の理系以外も巻き込んでの話題のテックネタ「C**tG*T」とかって、最終的にこういう風に役立てるべきだよね、などと思える未来予想図。楽しかったです。

シュレーディンガーの少女 (創元SF文庫)


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