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読了:沈黙のパレード, 東野圭吾 [読書日記]

* 沈黙のパレード, 東野圭吾, 文芸春秋, 9784167917456

ガリレオシリーズの長編。昨年文庫化されてたのを見落としていて、このたび慌てて入手したもの。
前回ガリレオものを読んだのが2015年なので、実に7年ぶりである。

7年前の「禁断の魔術」でも感じたのだが、だんだんガリレオ先生が丸くなってきている気がするのは、やはり直木賞作家たるもの作風が変わるのか、はたまた作者も読者も丸くなったからそう感じるのか。なおその辺は、ちゃんと作品中でも突っ込みが入れられていて、読んでいてつい笑ってしまった。

笑ったといえば、比較的冒頭近く(結末近くでもう一度)、とある古典が唐突に引用される。東野なりにオマージュ元として意識して挿入したのでしょう、ミステリとしての体裁が違うけどねと思いながらもつい含み笑い(いやしかし)。

作品テーマは全体的に、宮部みゆきの向こうを張ったような印象。それでいて、東野らしいラスト数十ページでの読者へのサービスも忘れない。
途中のレッドヘリングも含め、「トリック」の骨子は容易に思いつくんですが、最後のひねりは予想外、しかしさもありなんという結末。そう、あれも実はレッドヘリングだったんですね。うーんさすが。

沈黙のパレード (文春文庫 ひ 13-13)


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