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読了:謎解き広報課, 天祢涼 [読書日記]

* 謎解き広報課, 天祢涼, 幻冬舎, 9784344426900

女子お仕事ミステリの連作短編集である。天祢作品は初読。
帯紙によると、第18回酒飲み書店員大賞の受賞作らしい。うーん寡聞にして知らない賞です。

ストーリはというと、東京の大学を卒業し、とある地方の町役場に就職した(実はやる気のない)女性が町の広報誌を担当することになり、謎の経歴をもつやり手上司から微妙にいじめられつつ、町じゅうをバタバタ駆けずり回りながらも、町の住民の皆さんの協力も得られ、公務員として広報誌担当として一人の人間として着実に成長を・・・といったオハナシ。

さて、ところどころにミステリ的な味付けのエピソードがあるとはいえ、ストーリのメインは明らかにそこではない。タイトルに「謎解き…」とあるし、確かに謎は解いているけれども、直感と僥倖で決めつける感じの探偵ぶり。それまで伏線も何もないので、読んでいるほうとしてはどうしようもない感が否めない。

あとですね、きっと試されていないんだと思いますが、電圧がかかってない状態のFlashメモリカードは常温の○○○に沈めてもそれだけでは破損しません。水没した電子機器がどういう原理で壊れるのか、ちょっとは考えてみてはどうでしょう。
カードが壊れているっていうのが文系な登場人物たちがそろって陥った誤謬で、後になって実はそれが・・・なんていう伏線かとも期待したのですが、どうやら違うようでしたし。うーん。


謎解き広報課 (幻冬舎文庫)


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