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読了:Invert 城塚翡翠倒叙集, 相沢沙呼 [読書日記]

* Invert 城塚翡翠倒叙集, 相沢沙呼, 講談社, 9784065337899

前作「medium 霊媒探偵城塚翡翠」の続編でもある倒叙ミステリ集である。
相沢作品は2冊目の読了。

前作のものすごい結末をもって、いやこれ続編っていったいどうするんだ、というのを倒叙ミステリにすることで著者は華麗に解決。うん、なかなかの手腕です。

念のため倒叙ミステリとは、最初に犯人による犯行が読者に向けて描かれ、のちにそれを探偵がいかに解決するかが主題になっているミステリ小説のこと。解説にもあるが、まあ古くは刑事コロンボ、少し前だと古畑任三郎が代表例。え?「霊媒探偵」なんだから別に解決に苦労はしないはず?(いやいや。笑)

それはともかく、倒叙ミステリを読んでいて「読者への挑戦」が挿入されることになるとは思いもよらず。なかなか今まで作例としてなかったんじゃないかと思うが、どうなんでしょう。

そしてそして、最終話のラストでまた読者は目を剥くことになるのだ。
えー。え~~~。
呆然としながら読み終えて、改めて表紙絵を見る。

う~ん、なるほど…。

またしてもやられました。さらに続編もあるとのことで楽しみです。

invert 城塚翡翠倒叙集 (講談社文庫)


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読了:22世紀の民主主義~選挙はアルゴリズムになり政治家はネコになる~, 成田悠輔 [読書日記]

* 22世紀の民主主義~選挙はアルゴリズムになり政治家はネコになる~, 成田悠輔, SBクリエイティブ, 9784815615604

現代の「民主主義」という仕掛け自体が劣化して破綻している何とかしなくては、という提言の本。

半年以上手元で積読になってたのをようやく読了。
自分の理解が足らないのかもしれないが、本書の主張はざっくり言って、人間が恣意的にやっている政治的判断というものを行う仕掛けを、民衆のビッグデータをもとに最適解を数学的に求めるようにしてしまえ、だという理解をした。

うーんそうですねえ、確かに手段としてわからんでもない。現状の仕掛けが破綻しつつあるっていうのはかなり同意なんで、いわんとしていることはまあ分かる。

ただ、この主張の仕掛けを導入するとなると、「衆愚政治」だとか、果ては「火の鳥 未来編」なんて単語が脳裏をよぎる。内政だけじゃなくて外交にもこれを使うんですよね。ハレルヤ vs ダニューバーみたいな未来は困るよね。

じゃあどうしろって?お前に対案はあるのかって?う~ん…困った。

22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書)


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