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読了:スモーク・リング (The Smoke Ring), ラリイ・ニーヴン [読書日記]

* スモーク・リング (The Smoke Ring), ラリイ・ニーヴン, 小隅黎, 早川書房, 9784150107888

ニーヴン 「インテグラル・ツリー」の続編にあたるハードSF (?) である。1987年の作品。
舞台は前作の十数年後、特異な生態系の中で見つけた安住の地(=木)に暮らす面々、その前に思いもよらぬ移動手段をもつ人々が登場。彼らによると、同じ生態系をずっといった先には同じような人々が住み、マーケットと通貨と海軍があり、何でも知っているデータベースシステムがあるという。知識欲もあって彼らはそこを目指すのだが・・・という話。

なんとなく「未来少年コナン」のような展開のような気がして嫌な予感を抱えながら読み進めたのだが、その予想は幸いにもはずれた。蒸機ロケットの起動のしかたはどうかなぁと思いつつもいちおう実現できそうであるし、なんだかんだ言っても人類は新しい環境のもとで良くやっている、と思える話だ。

話の展開が一部ご都合主義に走り過ぎな気がするのは仕方ないとして、最後のほうであーあと思ってしまったのは、この物語のオチ(というより、この物語自体の最初の引き金)が、某有名SF映画のアレとモロかぶりなところ。本文でもちらっと言及があるのでわざとだと思われるのですが…。
この作品シリーズがマイナーにとどまったのはこのあたりの悪ノリ(?)のせいなんじゃないかと勘繰ってしまいました。

スモーク・リング (ハヤカワ文庫SF)


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