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読了:図説 密室ミステリの迷宮 有栖川有栖/監修 [読書日記]

* 図説 密室ミステリの迷宮, 有栖川有栖/監修, 洋泉社, 9784862486097

古今東西の密室ものミステリを論評、分類、紹介、果ては推理作家連が思いのたけを語る、というムック本。

どうも有栖川有栖はこの手のものが好きなようで、「有栖川有栖の密室大図鑑」とか「密室入門!」とか、既にいろいろ手がけているようだが、本作もご多分に漏れず、なかなか気合の入った内容である。二階堂黎人との対談とか、マニア受けする内容が盛りだくさんである。

一方で、本格モノの古典密室ミステリの紹介記事が豊富なのは、マニアでなくてもうれしい。例えば、「ジェミニー・クリケット事件」にイギリス版とアメリカ版があって、創元「招かれざる客たちのビュッフェ」と角川「北村薫の本格ミステリライブラリ」にそれぞれ収録されているという話は、これまで実は認識していなかったので素直にうれしかったりする(両方とも所蔵しているし)。 このほか、案外読んでない作品もいくつか紹介されていることがわかったので、これを機会に入手を考えてみたい。ポイントの高いほうで行くと、「高天原の犯罪」「衣装戸棚の女」あたり。こういうのはamazonのおすすめ機能ではカバーしきれないことなので、時々はこういう情報源でリフレッシュしたいものだ。

図説 密室ミステリの迷宮 (洋泉社MOOK)


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