SSブログ

読了:脳にはバグがひそんでる : 進化した脳の残念な盲点 (Brain Bugs), ディーン・ブオノマーノ [読書日記]

* 脳にはバグがひそんでる : 進化した脳の残念な盲点 (Brain Bugs), ディーン・ブオノマーノ, 柴田裕之, 河出書房新社, 9784309467320

人間の脳(というより思考や記憶の機能)の根本的な限界や特性について語ろうという科学解説本。

冒頭はヒト(というより哺乳類の)脳と神経系の構造と、それがどうやって記憶や思考の機能を実現しているか、の解説から始まる。絵のないNewton誌を読んでいるような気分になってくる。ちょっと思ったのと違うなあ、と読み進めていくと、次第に認知バイアスやら、記憶能力の限界や特性といった話になってくる。
で、これが実は脳と神経系の構造などに起因している、という話に縦一本でつながるのだ。

このあたりでもうすっかり掴まれました。
ニューロンがどうやって機能しているかとか、経験や記憶がどう記録されているか、のような話の、概念的なところはそれこそNewton誌などで何度も読んでいたはず。
そして、それとはまったく別の観点から、人は認知バイアスを持ち、パラドックスにどのように反応し、のような話も心理学的な切り口で何度も読んでいたはず。
それらが根っこでつながっているというのを、ここまで論理的にばっさりと。うーん、なんだか今まで「ぼーっと生きて」きたような気がしてしまう。

翻訳書なりの読みづらさは否めないが、まあそれを頑張って読んだなりのことはあると思える内容であります。
巻末の参考文献と注釈の山がこれまたうれしいですね。

脳にはバグがひそんでる: 進化した脳の残念な盲点 (河出文庫)


nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。