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読了:広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由 : フェルミのパラドックス (If the universe is teeming with aliens where is everybody?), スティーヴン・ウェッブ [読書日記]

* 広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由 : フェルミのパラドックス (If the universe is teeming with aliens where is everybody?), スティーヴン・ウェッブ, 松浦俊輔, 青土社, 9784791761265

SETIとかそういう分野の宇宙科学啓蒙本、といっていいだろう。2年ほど積読になってたのを掘り出して読了。

もし文明を発達させた宇宙人がいるのならば何故地球人には彼らが見当たらないのだろう?という問いに対する代表的な答えを50個並べている。代表的と言ってもこれだけあるのだ、我々にはまだ何もわかっていない、といってもいいのかもしれない。書かれたのが2004年ということで、微妙にあれ?と思う古い話も含まれているけれど、最終的には宇宙物理学の話なのでこのくらいの揺れは気にしないで読んだほうがよさそうだ。フェルミの定理が示すように、その定量値はなんとでもあてはめられる分野なのだから。

ともあれ、これら50の仮説をいちいち検証する過程で、あちらこちらの学問の分野が大量に引用されることになるのだが、この過程はなかなかに楽しい。もちろん全部の分野を深く理解するなんて一冊の本でできるはずもなく、ごくごく表面をなぞっているだけなのだろうが、楽しい。「宇宙人はほんとうにいるの?」という素朴(?)な疑問に答えるだけなら、ずんぶんとオーバーテクノロジー(※)。しかしそれを嬉々として一冊の本にまでしてしまうあたり、人類と科学もまだ捨てたもんじゃないかもしれないですね。

※ 対象の分野が全く異なるけれど、東野圭吾「真夏の方程式」をちらっとだけ思い出すのである。


広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由―フェルミのパラドックス


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