読了:冷たい方程式 (The Cold Equations) トム・ゴドウィン [読書日記]
* 冷たい方程式 (The Cold Equations), トム・ゴドウィン/他, 伊藤典夫/他, 早川書房, 9784150103804
表題作を含むSF中短編を7編集めたもの。表題作読みたさに購入(@八重ブク)。
1950年代の作品とのことであり、いろんな部分に時代を感じさせるところはある。しかし「SFマガジンベスト」と謳うだけのことはあって、どれも出来は粒ぞろいという感じである。あまり紹介されない名作小品、というところだろうか。
表題作は、なかなかの極限状態での人間心理を描いたものということになるでしょう。形容詞 cold に実は何か別の意味があるのかも、と思いながら読み進めていたが、結局ごく普通の意味でした。途中、絶望的な状況に陥ったあたりで、話の結末に向けてなにかものすごい抜本的展開なりがあるのかも、と期待して読んでしまったのはアメリカ娯楽映画の見すぎなのかもしれません。そのためか、読み終わった瞬間にはしばらく固まってしまいました。
ただねえ、出来ればEDS発進時の加速プロセスのうちに発見して欲しいなあ、という気もしましたね。(母艦からの分離時に加速がまったく無いはずがないので。確か、「さよならジュピター」あたりにはそんな描写があった気がする。)
冒険活劇系のSFを期待して読むと完全にはずしますが、しっかりした小説を読みたいならお勧めします。
表題作を含むSF中短編を7編集めたもの。表題作読みたさに購入(@八重ブク)。
1950年代の作品とのことであり、いろんな部分に時代を感じさせるところはある。しかし「SFマガジンベスト」と謳うだけのことはあって、どれも出来は粒ぞろいという感じである。あまり紹介されない名作小品、というところだろうか。
表題作は、なかなかの極限状態での人間心理を描いたものということになるでしょう。形容詞 cold に実は何か別の意味があるのかも、と思いながら読み進めていたが、結局ごく普通の意味でした。途中、絶望的な状況に陥ったあたりで、話の結末に向けてなにかものすごい抜本的展開なりがあるのかも、と期待して読んでしまったのはアメリカ娯楽映画の見すぎなのかもしれません。そのためか、読み終わった瞬間にはしばらく固まってしまいました。
ただねえ、出来ればEDS発進時の加速プロセスのうちに発見して欲しいなあ、という気もしましたね。(母艦からの分離時に加速がまったく無いはずがないので。確か、「さよならジュピター」あたりにはそんな描写があった気がする。)
冒険活劇系のSFを期待して読むと完全にはずしますが、しっかりした小説を読みたいならお勧めします。
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