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読了:夜来たる (Nightfall One), アイザック・アシモフ [読書日記]

* 夜来たる (Nightfall One), アイザック・アシモフ, 美濃透, 早川書房, 4150106924

アシモフの古典SF短編集である。
1969年の作品で、ハヤカワが翻訳したのが1986年との奥付。本当に古典である。

アシモフは個人的にどちらかというとミステリが好みで、黒後家蜘蛛のシリーズとか鋼鉄都市(これはSFかも)は全部読んでいるけれども、SFというと有名どころ数点しか読んでいない。そうはいっても短編ベストといわれているものは読んでおかないとなあということで入手。版元品切れゆえ古書である。

表題作は多重恒星系に属する惑星に数千年に一度訪れる「夜」。この現象はいったいその星の住民たちにどれだけ強烈な影響を与えるのか?という話である。これだけ聞いて、「地球の長い午後」みたいな着眼点かなぁと思って読んでいたのだが、それとはまったく方向性が違った。あちらは物理的生物的な影響、いっぽうでこちらは、、、ということなのである。

収録はそのほかに、「緑の斑点」「ホステス」「人間培養中」「C-シュート」の全5点。あえて分類すれば、その分野はいろいろ。ファーストコンタクトものを含め、惑星外生命にからんだ話が多いのは時代のなせる業か。記述のはしばしにはちょっと時代感があったりするものの、扱っているテーマやら謎やらは今でも通じるというのが、さすが読み継がれてきた古典SFということなのでしょう。楽しめました。


夜来たる (ハヤカワ文庫SF)


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