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読了:世界史を変えた新素材, 佐藤健太郎 [読書日記]

* 世界史を変えた新素材, 佐藤健太郎, 新潮社, 9784106038334

材料科学の観点で、世界史、というより科学史を平易に解説している本。2018年の著作。

目次をみると、取り上げる「材料」として、金、セラミック、鉄、コラーゲン、セルロース、炭酸カルシウム、、、といった感じで、ある意味普遍的に文明社会に存在している材料が並ぶ。こいつは良さそうと読みだしてみると、テキスト自体もなかなか読ませる内容で、読んでいて面白くてためになる、という印象。文章も比較的平易になるように工夫されているようで、すらすらと読んでいける。背景知識はなくても大丈夫なようになっているようだが、無機や有機の化学に関して高校1年レベルの理解があるとさらに楽しめるでしょう。

閑話休題、「鉄」の話の途中でつい吹き出した。
鉄という元素=資源が地殻に大量にあったおかげで人類は…という話の流れで、ではなぜ宇宙には鉄がたくさんある?それは、年老いた主系列星の中心部で Feまでは核融合がすすむので…という宇宙物理学な話への導入なわけですが、その章見出しがこれ。
「全てが Feになる」
この著者の方、科学だけじゃなくベストセラーのミステリ小説にも詳しいらしいですね。

世界史を変えた新素材 (新潮選書)


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