SSブログ

読了:ビット・プレイヤー (BIT PLAYERS AND OTHER STORIES), グレッグ・イーガン [読書日記]

* ビット・プレイヤー (BIT PLAYERS AND OTHER STORIES), グレッグ・イーガン, 山岸真, 早川書房, 9784150122232

イーガンのSF短編集である。日本(ハヤカワ)で独自に編纂されたもの。
収録作品:七色覚、不気味の谷、ビット・プレイヤー、失われた大陸、鰐乗り、孤児惑星

読み終えたところでの感想ですが、さすがイーガンなかなか飛ばしてます。
収録作品ごとにやや趣が異なるような気がするのはわざとなのかどうなのか。

(ネタバレしてしまうので詳しくかけませんが)個人的には、「失われた大陸」はぜんぜん世界に入り込めず。のんびりした日本人だからでしょうか。
「不気味の谷」は、タイトルが認知科学の用語そのまんまなので、メインテーマはいきなり想像がつく。どうひねるのかと思っていたら終わってしまった。どうやらちゃんと理解できなかった模様。
「七色覚」はもう少し近しい未来ものか。覚醒した夢のような能力が実は・・・というヘヴィーなストーリー。読みながら、ものすごく現実的に考えてしまった。
他の3編は類似の技術ベースを下敷きにしたもの、といえる。

収録作の中では、「孤児惑星 (hot rock)」が個人的には好み。都合の良い偶然がいろいろ重なったりするストーリーはやや微妙だが、なんといいますか、かつてのハードSF全盛時代のような雰囲気がここにはある。科学の驚異というよりは工学の驚異に近いかもしれないが、この荒唐無稽な印象もある工学的な設定でもって読むほうはハラハラドキドキ。いや楽しめました。

ビット・プレイヤー (ハヤカワ文庫SF)


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。